利用者で混雑するマイナポイントの申し込み支援窓口=13日午前、宇都宮市役所

 最大2万円分の「マイナポイント」を付与するマイナンバーカード取得の申請期限が2月末に迫り、県内市町の関連窓口が混雑している。市町は窓口の増設などで対応を強化しているが、駆け込み申請で追いつかず「対応しきれない」との声も漏れる。14日で締め切りまで残り2週間。期限が迫るにつれ窓口の混雑は増す見込みもあり、各市町の担当者は早めの申請やオンラインの活用を呼びかけている。

 マイナポイントは総務省のカード普及に向けた事業。2月末までにカードを申請すれば、最大2万円分のポイントを受け取れる。当初は昨年12月末だった期限が2月末まで延期された。

 マイナポイントの付与までにはカードの「申請」「交付」、ポイントの「申し込み」が必要で各手続きで混雑が生じているという。

 13日午前10時半。宇都宮市役所1階の待合ロビーでは、カードの申請や交付を待つ人たちが自分の番号札を手に、ディスプレーを見詰めていた。オンラインでのポイント申し込みを支援する窓口には3時間を超える「205分」待ちの表示が出ていた。

 同市宝木本町、無職丸山勇(まるやまいさみ)さん(70)は「雨だから空いていると思ったが。あと2時間は待つだろう。窓口をもっと増やしてほしい」と途方に暮れた。

 栃木市のカード申請交付窓口には多い日で約250人が訪れ、昼時には待ち時間が2時間を超える日もある。混雑緩和のためスタッフを増やし、市内の全29郵便局でも申請を受け付けているが、担当者は「急激に増える来庁者数に対応しきれていない。一生懸命対応しているが、お待たせして申し訳ない」と語った。

 矢板市は先週から徐々にカードの申請者が増加している。先週末の降雪の影響のためか、担当者は「(13日は)特に多かった」。当初の期限だった12月と同様、月末に近づくにつれ、駆け込み申請が増える雰囲気があるという。

 カードの発行申請はオンラインや郵送でもできる。商業施設などで出張申請サポートを行う市町もある。宇都宮市の担当者は「申請が増えるのはありがたいが、最終日付近になるとさらなる混雑が予想される。ぜひ早めに申請してほしい」と呼びかけている。