栃木県は14日、大田原市の水田で9日に回収したオオハクチョウ1羽の死骸を国の機関で遺伝子検査した結果、A型鳥インフルエンザのウイルスが確認されたと発表した。今後、毒性の強い高病原性かどうかを調べる。県内で野鳥からウイルスが確認されるのは今季4例目。

 県の簡易検査では陰性だったが、国立環境研究所の遺伝子検査で13日にウイルスが確認された。

 結果を受け、環境省は同日から回収場所の半径10キロ圏内を野鳥監視重点区域に指定した。県は、10キロ圏にある1万羽以上の家禽(かきん)飼養農場1戸に聞き取り調査を実施し、異常がないことを確認した。

 県内では昨年12月以降、大田原、佐野、下野の3市で見つかった野鳥からウイルスが確認されており、いずれも高病原性だった。

 県は「衰弱した野鳥や死骸を見つけても素手で触らずに、環境森林事務所内の電話相談窓口に連絡してほしい」と呼びかけている。