フラン・フレーズ

美しいケーキが並ぶショーケースとシェフの中澤さん(左)

フラン・フレーズ
美しいケーキが並ぶショーケースとシェフの中澤さん(左)

 小粒のとちおとめをカスタードクリーム入りのタルトの上にこんもりと載せ、イチゴ果汁を含んだ赤いソースでつやがけした「フラン・フレーズ」(594円)はまるで、「いちご王国・栃木」の王冠のよう。食べる前にまずその美しさで心を奪われる。

 ショーケースには常時、旬の果物をふんだんに使った珠玉のケーキが並ぶ。冬の主役は当然、イチゴ。ムースやミルフィーユなど10種類前後あり、選ぶのに悩むのも楽しい。中でも自信作のフラン・フレーズは、5月初旬まで味わえる。

 小山市産で甘さと酸味のバランスがよいとちおとめを使う。素材を厳選し、フランス仕込みの腕で仕上げるケーキは上品で、味も芸術品だ。

 県が昨年、県産イチゴの魅力を県内外にPRするため初開催したスイーツコンテストのプロ部門洋生菓子の部で、店の出品作がグランプリに輝いた。

 シェフの中澤啓(なかざわけい)さん(51)は「いちご王国なのに、なぜこうしたコンテストがないのかと前々から思っていた。栃木県に来れば、他にはない素晴らしいイチゴのスイーツが食べられると示したい」と目を輝かせた。

 ▼メモ 小山市西城南6の13の30。午前10時~午後7時。月曜定休(祝日の場合は翌日)。(問)0285・27・8189。