議員の年代別割合

 今春の統一地方選を前に下野新聞社は26日までに、栃木県議会と25市町議会にアンケートを実施した。市町議会では全議員477人中、60歳以上の占める割合が67%に上り、4年前の前回調査時より5ポイント上昇した。町議会に限ると79%を占めた。一方、50歳未満は1ポイント下がり13%にとどまった。若い世代のなり手不足などを背景に、議会の高齢化に拍車がかかっている状況が浮き彫りになった。

 アンケートは昨年10月1日時点の状況を尋ねた。市町議員の年代は60代が最多で189人。70代は125人、50代が95人、40代が53人と続く。80代は5人。若手は30代が9人、20代が1人のみ。最年少は29歳、最年長は85歳だった。

 60歳以上の割合は、町議会では市貝と塩谷が100%。野木が92%、芳賀が86%、茂木、那須、益子、上三川の4議会が70%台だった。改選前に77%だった那須は、30、40代の新人が当選したことで69%に下がった。壬生は40代以下が4人いるため50%と町では最も低かった。

 市議会では大田原が84%と最も高く、下野78%、さくら72%と続いた。大田原は最年少議員が55歳で、他の市議会より高齢化が進んでいる。日光は50、40代の議員が多く、全議会で最も低い42%だった。

 最年少議員がいる宇都宮は50%で、県内で唯一、20~80代すべての年代で議員が在籍していた。

 県議会は、60代が21人で半数近くを占める。40代が8人、50代が9人いることで60歳以上の割合は61%だった。

 県統計課によると、県人口のうち25~39歳の割合は15%。これに対して同年代の議員は市町合わせてもわずか2%(10人)で、人口割合との隔たりが目立った。

 議員の高齢化が進む中、立候補者数は減少。県議会と15市町議会は前回選挙の立候補者数が前々回を下回った。また、19年の統一地方選では県議選6選挙区、益子町議選が無投票となった。

 多様な住民の意見を行政に反映させるため各議会では幅広い年代、人材の確保が課題となっているが、抜本的な対策を見いだせていないのが現状だ。