辛さの中にうまみを感じる四川麻婆豆腐

辛さの中にうまみを感じる四川麻婆豆腐

 ニンニクと花さんしょうの香りが食欲をそそる。熱々を口に運ぶと、最初にパンチのある辛さ。その後に香辛料の複雑な香りとうまみが広がる。「四川麻婆(マーボー)豆腐」(1300円)はほとんどの客が注文する看板メニューだ。

 2種類の豆板醤で辛みを出し、四川省から取り寄せた花さんしょうで爽やかな香りとしびれを加える。豆腐は硬めの木綿を使い、豚ひき肉を炒めて作る炸醤(ザージャン)のカリッとした食感との違いが楽しい。酒ともご飯とも相性抜群だ。

 2022年11月にオープン。モダンな空間で王道の四川料理が味わえる店として人気が出始めている。独特の形状をした調理場はコンテナを改修して造り、客席は海外のカフェをイメージして新築したそうだ。

 県内外で修行した那須塩原市出身の君島達也(きみじまたつや)料理長(26)が腕を振るう。「自分も辛い物は得意ではないが、四川料理に衝撃を受けた。『辛いだけ』という固定概念を壊したい」と力を込める。「料理の完成度は20~30点。常に勉強です」。通う度に進化した味に出合えそうだ。

 ◆メモ 宇都宮市西1の2の2▽営業時間 午前11時~午後2時半、午後5~9時半(各30分前ラストオーダー)。日曜は昼のみ▽定休日 月曜▽(問)028・651・0551