「黄金の鯛らーめん(塩)」。澄んだスープは最後の一滴まで飲み干せる

「黄金の鯛らーめん(塩)」。澄んだスープは最後の一滴まで飲み干せる

 この澄み渡るスープは、最後の一滴まで飲み干せる。そして飲んだ後、幸せな気持ちになる。胃もたれ、罪悪感、一切なし。

 宇都宮市役所にほど近い「どる屋」の「黄金の鯛(たい)らーめん(塩)」(800円)。タイがそのまま入っているわけではない。鳥取県境港市から取り寄せたタイの一夜干しを、だしに使用している。しかも昨年1月から、タイの量を10倍に増量したそう。なんてぜいたくな。

 でも魚臭くない。スープ作りに情熱を注ぐ店主落合泰知(おちあいやすとも)さん(63)に尋ねると「隠し味にトマトを入れたんです」。その技を教えてくれたのは長女桜子(さくらこ)さん(27)。フランス料理の専門学校を卒業し、現在は沖縄県のホテルの厨房(ちゅうぼう)で働いている。「親も負けてはいられない」と、入魂のスープを完成させた。

 しょうゆ味と塩味を選べる。だしをじっくり味わうなら塩がお薦め。「塩ラーメンがうまい店は、何を選んでも間違いない」。そういえばラーメン通の先輩が言っていたっけ。麺はスープと相性の良い細麺。トッピングのチャーシューはバラとロースの2種類、ネギは生でも甘い「那須の白美人ねぎ」。アユの季節に提供する「鮎(あゆ)ラーメン」も一食の価値ありだ。

 ◆メモ 宇都宮市中央2の8の6▽営業時間 午前11時半~午後2時(木曜のみ1時半)、午後5時半~8時。火、木、金曜は昼のみ営業▽無休▽(問)028・649・5917。