日本酒醸造の西堀酒造(小山市粟宮、西堀和男社長)は今月30日まで、国産のウイスキー造りに向けた支援をクラウドファンディング(CF)サイトのレディーフォーで募っている。
同社は昨年、ウイスキー製造設備を導入し、同6月から試験醸造に着手した。国内で製造されるジャパニーズ・ウイスキーが世界的に注目される中、同社は先発メーカーと差異化を図るため、原料の穀類に精米で出る米粉を加え、日本酒酵母で醸すなど酒蔵ならではの材料や独自の手法を取り入れている。
手始めに昨年8月、ウオッカを商品化した。ただ、ウイスキーは最低3年間熟成させる必要があり、商品化までの原材料費、光熱費などをCFで募っている。
目標額は500万円。リターン品として、支援額1万円は蒸留所内の名前掲示、1万2千円は蒸留したばかりのウイスキー蒸留液「ニューポット」(200ミリリットル、アルコール度数60%)、3万円は日本酒セット、150万円のシングルモルトウイスキー1樽のオーナー権など、多彩なコースを用意した。
西堀哲也取締役は「日本酒蔵でのウイスキー造りは未知の領域で、伸び代しかない。日本の酒造技術を投じたジャパニーズ・ウイスキーを通じて、日本の酒造り、そして日本酒に光を当てたい」としている。