豚熱が発生した農場で防護服を着て防疫作業に当たった県職員=昨年7月24日、那須烏山市(県提供)

 那須烏山市内で2022年7月に発生し、国内最多の殺処分頭数となった豚熱(CSF)は、県が農場を運営する畜産大手の神明(しんめい)畜産(東京都東久留米市)と代表者を家畜伝染病予防法違反の疑いで刑事告発し、県警が強制捜査に乗り出す異例の事態に発展した。告発の理由について、福田富一(ふくだとみかず)知事は25日の定例記者会見で、「豚が大量に死んでいながら届け出ていなかった」と事業者を批判。「二度と起こらないよう、畜産農家に対し異常発見時の早期通報の徹底を指導する」と厳しい表情で語った。