栃木県内の山岳遭難件数・遭難者数の推移

 栃木県内で2022年に発生した山岳遭難件数は前年同期比35件増の86件、遭難者数は33人増の94人に上り、いずれも統計が残る1989年以降で最多だったことが2日までに、県警のまとめで分かった。新型コロナウイルス禍で人混みを避けるなどアウトドア志向の高まりが要因とみられる。今年は既に昨年を上回るペースで15件、16人の山岳遭難が発生。県警は本格的な登山シーズンに向けパトロールを強化し、山岳関係者は「体力にあった登山計画を立てて」と呼びかけている。

 県警地域課によると、山岳遭難はコロナ禍前の18年が40件、44人だった。その後、件数は50件台、遭難者数は50~60人台で推移。22年は件数が前年から約1・5倍、遭難者数は約1・5倍と大幅に増加した。死者数は前年同数の8人、負傷者は27人増の56人だった。