新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 栃木労働局は10日、浴場業などの「サンシーズン」(宇都宮市鶴田町、高橋孝明社長)と、美容室経営「MIYABABY(ミヤベイビー)」(小山市駅東通り2丁目、宮部秀男社長)が新型コロナウイルス禍に関連して雇用調整助成金(雇調金)などを不正に受給していたと発表した。不正受給額はサンシーズンが3757万9010円、MIYABABYが3821万660円に上った。

 労働局によると、両事業所は実際には従業員を休業させた事実がないのに、休ませたという虚偽の申請書類を作成した。

 サンシーズンは2020年4月〜22年4月までの間に35回、雇調金と緊急雇用安定助成金を不正に受け取った。MIYABABYは20年4月〜22年9月間に26回、雇調金を不正受給した。申請時に書類の不備や不明な点があり、その後の調査で発覚した。

 支給はそれぞれ、1月に取り消された。サンシーズンは全額返還済みで、MIYABABYは納付計画を策定中。それぞれ返還額の2割に当たる違約金と延滞金が加算された。