ビジネスカジュアル導入に伴い、襟のないシャツで打ち合わせに臨む足銀の行員(右)=宇都宮市

 足利銀行(清水和幸(しみずかずゆき)頭取)は本年度、勤務中の行員の服装にジャケットやスラックスなども認める「ビジネスカジュアル」を導入した。本部の勤務者を対象に、ノーネクタイやTシャツなどの着用を認める。スーツや制服など服装を細かく規定していたが、自由度を高めてより働きやすい職場づくりを進める。

 同行はこれまで、男性はスーツにネクタイ、係長までの女性は制服などと服装を定めていた。若手職員が増え、多様な働き方を求める声の高まりなどを背景に、ビジネスカジュアルの導入を決めた。同じめぶきフィナンシャルグループ傘下の常陽銀行も昨年10月に取り入れており、参考にしたという。

 期間限定でノーネクタイや半袖を認めるクールビズとは異なり、ビジネスカジュアルは通年で導入した。派手な色合いや過度に露出が多いなど、禁止している服装もある。

 実際に取り入れた営業戦略部の大森昌浩(おおもりまさひろ)さん(37)は「自由な発想や柔軟なアイデアにつながるきっかけになればいい」と話す。顧客からも「銀行員は堅いイメージがあったが、より接しやすくなった」などと好意的な反応が多いという。同行は今後、各店舗などでも導入するか、検討を進める。