【塩谷】高原山麓の環境を守り、郷土愛を育むことにつなげようと、「高原山開き」(矢板市、塩谷町、矢板岳友会など主催)が28日、行われた。106人の参加者が矢板、塩谷両側から塩谷町上寺島の主峰釈迦ケ岳(1795メートル)山頂を目指し、到着後は合流して喜びを分かち合った。
矢板側は大間々駐車場から八海山神社、剣ケ峰を経由、塩谷側は西平岳登山口から西平岳、中岳を経るルートで、いずれも午前7時ごろに出発。矢板側は出発後間もなく、雲海が眼下に広がっていた。山道沿いはシロヤシオやトウゴクミツバツツジが咲き誇り、参加者は「きれい」と写真に収めていた。
山頂では午前11時半から催しを実施。主催者の一つ「高原山を愛する会」会長の見形和久(みかたかずひさ)塩谷町長が「山の恵みに感謝する一日であってほしい。観光も見せるだけじゃなくこういうことも大切。来年もぜひ登ってほしい」とあいさつ。斎藤淳一郎(さいとうじゅんいちろう)矢板市長、今回初めて参加した粉川昭一(こなかわしょういち)日光市長ら関係者は高原山周辺の環境保全に向けた「高原山宣言」を行った。
一方、関係者は「ツツジがまれに見る花付きの良さ」「山がこんなに白く見える光景は見たことがない」と驚きを口にした。つぼみの時期が暖かく、霜の害を受けにくかったことなどが要因に考えられるという。