【小山】地元企業・団体などで組織する「小山駅周辺エリアまちづくりプラン策定プロジェクト」の策定協議会・検討委員会は2日までに、市制100周年となる2054年を見据えたまちづくりビジョン「PLAN OYAMA(プランオヤマ)」をまとめた。駅前や河川敷などにカフェやベンチといったゆったり過ごせる滞在施設などを設置し、親子で歩きたくなる空間を創出するなど多数のアイデアを盛り込んでいる。
「民間と行政が共有する小山駅周辺エリアの長期ビジョン」との位置付けで、公共事業や民間開発の企画立案の“種”としての活用が見込まれている。
内容は市ホームページで公開したほか、事務局を担った市まちづくり推進課や駅周辺の店舗などに配置する。多くの市民に目を通してもらい、今後の施策に生かす。
プロジェクトは21年から始まり、市民アンケートや、浅野正富(あさのまさとみ)市長らが参加したワークショップでの意見を基にプランを作成した。
コンセプトは「大人が遊び、子どもが育つ」とし、目標として「まちなかに住んで子育てしやすい」「身近に緑を感じリラックスできる」など九つを設定。市民に一目で分かりやすいようにと、城山公園や御殿広場など計九つのエリアの将来ビジョンをイラストで示した。思川エリアでは小山総合公園と思川をつなぐサイクリングロードの整備、祇園城通りエリアでは歩行者天国の社会実験などを提案した。
同委員会のメンバーで、小山駅西口青年部活性化委員会の阿久津治(あくつおさむ)会長(46)は「老若男女みんなが魅力的だと思うまちづくりを行うのが大事」と話す。
同メンバーの会社役員福本佳之(ふくもとよしゆき)さん(47)は「さらに良いものにするために多くの市民を巻き込み、みんなで考えていくことが必要」と強調した。
浅野市長は「ビジョン通りとはいかないが、ゴールがあることで良いまちづくりへと取り組める」とコメントした。