準備された日光産材の熟成たる(手前の3列)と安井社長(左)、安井専務=小山市

ウイスキー用の日光産材の熟成たる(中央の3列)=小山市

日光産材の熟成たる(手前の3列)=小山市

日光産材の熟成たる(手前の3列)=小山市

準備された日光産材の熟成たる(手前の3列)と安井社長(左)、安井専務=小山市 ウイスキー用の日光産材の熟成たる(中央の3列)=小山市 日光産材の熟成たる(手前の3列)=小山市 日光産材の熟成たる(手前の3列)=小山市

 酒類卸の安井商店(茨城県境町、安井正博(やすいまさひろ)社長)は5日までに、グループ企業の酒類卸「ノザキ」(小山市神鳥谷(ひととのや)4丁目、安井社長)内にウイスキーの蒸留所を開設した。今夏から醸造に乗り出す。日光産材を使った熟成たるなどで、オリジナルウイスキーの商品化を目指す。

 蒸留所名は「STORK VALLEY(ストークバーリー)」。storkはコウノトリを意味し、小山市の豊かな自然の象徴として、渡良瀬遊水地内の人工巣塔で繁殖が成功したコウノトリにちなんだという。

 国内産の「ジャパニーズウイスキー」は世界的に注目され、新規参入が相次いでいる。差異化を図るため、ウイスキーのブレンドに輸入原酒は使わず、自社の原酒のみにこだわるほか、酵母や麦芽の配合などは自社で手がけるクラフトビールの醸造ノウハウを生かす。ウイスキーの風味を左右する熟成たるについても、日光産の杉、ヒノキ、ミズナラを使ったものを用意し、「世界の日光」のイメージを打ち出したい考え。

 ウイスキーをはじめ、スピリッツ、リキュールの製造免許を1月に取得した。

 ウイスキーの熟成は3年以上かかるため、製造期間の短いクラフトジンの醸造にも取り組む。茂木町のユズ、那須烏山市のミカン「国見みかん」、日光市のサンショウやワサビ、小山市の桑の実、那須町のブルーベリーなど県産品を使い、今秋、商品化する方針。

 安井健(やすいけん)専務は「独自性を出し、当社でしか味わえないウイスキーを目指す。最高の品質、世界に認められるウイスキーを造り、地域に貢献したい」と話している。