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本県誕生150年の節目を迎え、県庁周辺から北西の日光方面を望む=14日午前5時50分、宇都宮市内、ドローンから

 1873(明治6)年6月15日、当時の栃木県と宇都宮県が合併して今の栃木県が誕生し、きょうで150年を迎える。

 先人による開拓や交通網の整備により県土発展の礎が築かれ、多彩な産業がバランス良く成長した。農業ではコメに加え、日本一の生産量を誇るイチゴや本州一の牛乳、豊富な地酒…。製造業も自動車や航空宇宙、医療などさまざまな業種が集積し、全国有数のものづくり県になった。

 自然や歴史、文化も豊かだ。ラムサール条約に登録された奥日光の湿原と渡良瀬遊水地、世界遺産「日光の社寺」、ユネスコ無形文化遺産の結城紬(つむぎ)や鹿沼今宮神社祭の屋台行事、烏山の山あげ行事もある。

 昭和、平成の大合併を経て25となった市町は、個性を生かしたまちづくりに取り組む。9日後に控えた先進7カ国(G7)男女共同参画・女性活躍担当相会合は、本県の男女格差解消に向けた新たな1ページとなるだろう。

 人口減少局面に入り先行きは不透明だが、150年を機に県民が本県の魅力を再認識し、磨きをかけて次の世代に引き継ぐことで、明るい未来が訪れると信じたい。