洗い物中の夫にシンクの汚れを指摘した時だった。
「やってほしいなら、頼み方ってのがあるだろ」
夫の一言に、怒りがこみ上げた。「最後にシンクを一拭きしてほしかっただけなのに…」。怒りはやがて寂しさとむなしさに移ろっていった。
パート勤務で、高校生と小学生の息子3人を育てる下野市の女性(50)。仕事から帰っても家での「無償労働」が続く。食事、ごみの分別、子どもの看病、洗濯-。無数の家事に忙殺されて自分の時間はほとんどない。
夫は頼めばやってくれる程度。家庭内に漂う「男は仕事、女は家庭」という固定観念を息子たちも当然と思っている節がある。「親のありようからジェンダー教育は始まっている」
だが、諦めたくはない。今後、家事分担について夫と話し合うつもりだ。いずれは夫婦2人の生活になる。「間に合うなら今からでもいい夫婦になりたい」
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