【塩谷】健康維持や高齢者らの居場所づくりのためにと、町内の70代の女性6人が週2日だけ営業する手打ちうどん店が田所にある。「細く長く楽しく」をモットーに地元食材を使って廉価で質の良い料理、こまやかな接客を心がけ開店から2年半。地域の協力を受けつつ、お得感や居心地の良さが評判を呼び、町内外に常連客が広がっている。
6人は2014年ごろ発足した住民グループ「町の過去・現在・未来を考える女性の会」の中心メンバー。会の活動休止後も定期的に集まる中で、居場所づくりを計画した。
場所を探したところ、かつてそば店だった国道461号沿いの空き店舗の持ち主から廉価で借り受け、鍋やテーブルも無償で使わせてもらえることに。「素人でもできる」と手打ちうどんと小鉢のメニューにし20年10月開店した。店名「なごみの家やま和」のやま和はそば店から受け継いだ。
基本メニューの「盛うどん」は小鉢3品などが付いて500円。「客に喜んでもらいたい」と値段は据え置いている。店が開く水、土曜日を楽しみに、おしゃれして来店するお年寄りも少なくないという。
野菜の無償提供や自主的な鉢植えの世話など地域の協力も大きい。伊藤節子(いとうせつこ)会長(73)は「本当にありがたい」と感謝し「6人で相談しながらいきたい。客も長く続けてと言ってくれる。『コスパ抜群』『居心地いい』などネットの書き込みもうれしい」と話す。
午前11時〜午後2時。1日40食限定。月2回、介護予防「サロン」も開設する。(問)伊藤さん090・4717・0997。