1967年におもちゃ団地を視察する皇太子時代の上皇さま(左から2人目、町提供)。

1967年におもちゃ団地を視察する皇太子時代の上皇さま(左から2人目、町提供)。

 1889年の町村制施行で壬生町と藤井村が合併し壬生町となり、上稲葉、下稲葉、七ツ石、羽生田、福和田村が稲葉村に、安塚、北小林、国谷、助谷、中泉、上田村が南犬飼村となった。1954年には稲葉村が壬生町に編入、翌年に壬生町と南犬飼村が合併し、現在の壬生町が誕生した。

 64年に始まったおもちゃ団地の建設が、人口が大きく伸びる契機となった。65年に東武宇都宮線おもちゃのまち駅が完成。町政だよりには67年、上皇さまが皇太子の頃に同団地を視察した際は、従業員約1500人が出迎えたと記述されている。73年に獨協医大が開学し、翌年には同大病院も開院。町の人口は75年に3万人を超え、80年には3万4457人まで膨らんだ。

 人口増に伴い清掃センターや保健福祉センターなどの公共施設も次々完成。さらに95年におもちゃ博物館や総合運動公園がオープン、2000年には北関東自動車道が開通し、人口は3万9千台を推移する。

 企業進出も進み、14年に世界的メーカーのファナック進出が決定。22年には会員制倉庫型量販店「コストコ壬生倉庫店」など複数の大型商業施設も開店した。

 杉山隆宏(すぎやまたかひろ)町総務課長は「壬生の発展の始まりはおもちゃ団地。それが弾みとなって獨協医大や大手企業の進出も続いた」と話す。23年4月現在、人口は3万8467人。