ぜいたく丼

海を身近に感じさせる店内

ぜいたく丼 海を身近に感じさせる店内

 海なし県に生まれ育った宿命なのだろうか。海や海鮮料理への執着心が強いように感じる。そんな切ない思いを満たしてくれる店がここだ。

 民営の「足利丸足地方卸売市場」の敷地内にある「鮪音(まぐろね)」。毎日、静岡県の焼津港から直送されるマグロをさばき、提供しているという。スタッフの森下(もりした)えり子(こ)さんは「市場直送なので、新鮮さに自信があります」と胸を張る。

 まぐろ丼(1200円)が人気だが、ぜいたく丼(2200円)をお薦めしたい。トロや赤身の切り身のほか、価格高騰しているイクラ、サーモン、ホタテが丼を埋め尽くす。この価格でこのクオリティーは、市場ならではだろう。

 まずはマグロのあらのみそ汁から。最初の一口が体に染み渡ったところで、マグロに挑む。いったいどれだけ入っているのか。食べても食べても減る気配がない。そこに赤身のうま味が追い打ちを掛ける。

 かなりのボリュームだが、イクラやホタテがアクセントとなり、無事完食。足利でこんなにも海を身近に感じられるとは思わなかった。店を出たときに頬をかすめた心地よい風。整った~。

 ▼メモ 足利市福居町254の1。午前9時(日、祝日は午前11時)~午後2時半。水曜定休。(問)080・7949・2213。