一口すすると、そば本来の香りと喉越しの良さに思わずうなる「もみじの郷(さと)御膳」。店のこだわりが詰まった自慢の一品だ。
かつての関谷郷土資料館を改修し、2020年8月にオープンしたそば店。NPO法人「関谷もみじの郷」が運営する。
そばに用いるのは地元の「箒根蕎麦(そば)愛好会」の会員が営む製麺所で石臼ひきした地元産のそば粉。そば粉1キロに対し、つなぎ200グラムのいわゆる「外二」の割合で、やはり同愛好会員が手打ちする。
そば以外の食材も地元産に凝っている。店の目の前の「アグリパル塩原」で仕入れた野菜を使い、季節に応じてラインアップを変える5種類の天ぷらに、そば粉から作ったゼリー、団子も付く。団子にかけるあんこも手作りという徹底ぶりだ。
このメニューは1日20食限定だが、それは豊富な品数ゆえ。量は多いが、飽きることなくぺろりと食べられる。
同法人理事長で同愛好会員の大橋裕嗣(おおはしひろつぐ)さん(71)は「ひきたて、打ちたて、ゆでたてにこだわっている。提供されたら時間を置かず、すぐに食べてほしい」と願っている。
▼メモ もみじの郷御膳は1700円▽那須塩原市関谷448の1▽営業時間 午前11時~午後2時▽定休日 火曜▽(問)080・3699・4016。