栃木銀行

 栃木銀行(黒本淳之介(くろもとじゅんのすけ)頭取)が4日までに発表した2023年4~6月期決算(単体)は、経常収益が前年同期比22・3%減の89億1400万円、経常利益が58・2%増の9億4400万円、純利益が約3・2倍の4億7600万円と減収増益だった。増益は2期ぶり。

 投資信託解約益の大幅減などが影響し減収となったが、事業承継の手数料収入が6倍となるなど、役務取引等収益が増えた。

 売上高に当たる業務粗利益は9・9%増の68億9100万円。本業のもうけを示すコア業務純益(投信解約損益を除く)は1・3%増の18億600万円だった。

 6月末の預金残高は個人、法人ともに伸び、1・7%増の3兆1378億円。貸出金残高は0・05%増の1兆9902億円だった。設備投資などを目的に中小企業の資金需要が続いているという。

 3月末比で不良債権比率は0・04ポイント上昇し2・14%。自己資本比率は0・24ポイント低下し11・35%となった。

 海外金利上昇と債券価格の低下により膨らんだ有価証券の評価損は、3月末の263億円から6月末時点で255億円に縮小した。同行経営企画部は「引き続きリスクコントロールしつつポートフォリオ(資産構成)を入れ替え、含み損を縮減していく」としている。