第105回全国高校野球選手権記念大会は6日、阪神甲子園球場で開幕した。青空の下、開会式が午前9時から行われ、本県代表の文星芸大付ナインは大歓声の中、力強く憧れのグラウンドを行進した。
「一、二!一、二!」。平山大凱(ひらやまたいが)の元気なかけ声が響く。前日のリハーサルで注意点を確認し、自信を深めたナインはきれいにそろった行進を披露。先頭を歩いた入江陽(いりえはる)主将は「(甲子園見学、リハーサルに続き)3度目の甲子園。緊張せず、落ち着いてできた」と達成感をにじませた。見守った高根澤力(たかねざわつとむ)監督は「甲子園を歩く選手の姿にぐっときた。表情は硬かったが堂々としていた」と目を細めた。
11日の初戦まで十分に時間があることもあり、この日は休養日に。開会式後に同球場内でタオル、ペナントなど大会記念グッズを購入した工藤逞(くどうてい)は「甲子園球場を観光するのは初めて。楽しめました」と笑顔だった。その後は大阪市内の温泉施設でリフレッシュした。
夕食後のミーティングでは、初戦を戦う宮崎学園(宮崎)の戦力を分析。高根澤監督は「ここから引き締めて、戦闘モードに切り替えていこう」と選手らに呼びかけた。