栃木県塩谷町船生、シイタケ農家大島正志(おおしままさし)さん(72)方の山林で、ラン科の希少な山野草ナツエビネが見頃を迎えた。20日までの土日祝日に一般公開している。
ナツエビネは、県版レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に分類される。同所の山林約7千平方メートルに群生。毎年5〜6万本が咲き、薄紫色の2センチほどの花を鈴なりに付ける。今年は、例年並みの7月20日ごろに開花したが、気温の高さなどの影響で咲き進むのが早いという。
9日午前は、雨雲の合間から時折陽光が差し込み、咲き誇る花々を照らしていた。除草などの手入れに汗を流した大島さんは「猛暑が続くが、爽やかな色のかれんな花を見て涼を感じてほしい」と話した。