政府が東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を24日に開始する方針を決めた22日、県内の漁業者や卸売業者からは「(放出は)やむを得ない」と理解を示しつつも、風評被害の再燃を懸念する声が聞かれた。一部では根強い不安もあり、関係者は情勢を注視する。政府側の継続的な説明の必要性を訴える意見もあった。

 「安全と安心は違う。処理水が人々にどう受け止められるか。淡々と情勢を見守るしかない」

 県漁業協同組合連合会の加賀豊仁(かがとよひと)専務理事(68)は複雑な胸中を明かした。