【宇都宮】次世代型路面電車(LRT)の宇都宮芳賀ライトレール線が開業した26日、特別列車の運行に合わせて、JR宇都宮駅東口やトランジットセンター(TC)で祝賀イベントがにぎやかに行われた。

JR宇都宮駅東口

特別列車とのパレードで披露されたダンスパフォーマンス=26日午前11時50分、宇都宮市東宿郷1丁目
特別列車とのパレードで披露されたダンスパフォーマンス=26日午前11時50分、宇都宮市東宿郷1丁目

 同駅東口周辺では高校生やプロダンサーらによるパレードが繰り広げられ、TCでは特別列車をおはやしなどで歓迎した。

 残暑の強い日差しが照りつける中、パレードは同駅東口のダイワロイネットホテル前から東宿郷停留場までの鬼怒通り約200メートルで行われた。

 午前11時45分ごろ、佐藤栄一(さとうえいいち)市長と大関一雄(おおぜきかずお)芳賀町長が歩いて特別列車を先導する形でスタート。LRTへの市民らの寄せ書きを集めた旗を掲げるフラッグ隊が続き、特別列車がゆっくりと進んだ。作新学院高吹奏楽部、宇都宮北高チアリーディング部、真岡女子高ダンス部もパレードし、花を添えた。

 東宿郷交差点ではプロダンサー約30人が特別列車をバックに華麗なダンスを披露。沿道に詰めかけた多くの市民や鉄道ファンが、カメラやスマホをかざして撮影していた。

 市内から見学に訪れた石川沙都美(いしかわさとみ)さん(43)は「すてきなパフォーマンスで予想以上に盛り上がっていた。いつかはLRTに乗ってみたい」。鉄道ファン仲間という茨城県土浦市、小野宏(おのひろし)さん(49)と埼玉県熊谷市、真中俊介(まなかしゅんすけ)さん(30)の2人は「観客がたくさんいて、まちぐるみでお祝いする雰囲気が伝わってくる」と話した。

平石

手作りの帽子をかぶり列車を出迎える住民ら=平石TC
手作りの帽子をかぶり列車を出迎える住民ら=平石TC

 平石トランジットセンター(TC)では、地元おはやし会の軽快な音色が響く中、特別列車が到着。黒と黄色のLRTカラーで手作りしたとんがり帽子をかぶった住民ら約250人が手を振り出迎えた。

 関係者が下車して整列すると、「LRT開業万歳」との声が上がった。佐藤市長らが地域住民の寄せ書きを集めた黄色のフラッグを、平石中央小の児童3人に授与した。

 同小6年大貫緋愛(おおぬきひなり)さん(12)が「交通ルールを守りLRTと共に暮らしていきたい。LRTに乗って家族や友人と出かけたいです」と笑顔であいさつした。

清原地区市民センター前

和太鼓で特別列車を迎える住民ら=清原地区市民センター前TC
和太鼓で特別列車を迎える住民ら=清原地区市民センター前TC

 清原地区市民センター前TCでは、地元の団体などで組織するLRT開業記念事業清原協力会が中心となり、約120人が特別列車を歓迎した。

 ホームでは、星の杜高生徒らで編成するサックス四重奏「インテグラルmt」が先陣を切って演奏。列車が近づくと、和太鼓集団「楽」の3人が勇ましく太鼓をたたいて盛り上げた。

 寄せ書きのフラッグは、佐藤市長らから清原中3年生3人に手渡された。代表であいさつした飯尾宥(いいおゆう)さん(15)「小さいころから待ちわびていたので、未来に向かって良いスタートを切れた」と喜んだ。