満足感しか得られない定食だ。「チキンあいもり定食」(640円)にはボリュームのある唐揚げ4個と衣がサクッとしたとりかつ1枚が乗っている。大盛りの米は決して手放せない。
鶏肉が柔らかくなるよう包丁で切り込みを入れ、ご飯が進むよう濃いめの味付けをしている。2008年にオープンしてから変わらぬ味を提供し、共に人気の一品だ。
店主の仲條隆広(なかじょうたかひろ)さん(49)が一人で切り盛りする店のターゲットは働く男性。サラリーマン時代の仲條さんが求めた、安くておいしい、そして満腹になる店を目指した。狙い通り、客の9割近くが男性で、その多くがご飯を大盛りにする。
メニューのほとんどの値段は700円前後と大変ありがたい。「この値段だから気軽に来てくれるお客さんが多い。物価高騰とはいえ、変えなくてもいいのかなと思っている」と仲條さん。
近隣の高校生も足しげく通っており、卒業シーズンになると、生徒からこの店をなくさないでほしいという声をもらうという。仲條さんは「体を壊さず、長く愛される店にしていくのが今後の目標かな」とほほ笑む。
▼メモ 小山市東間々田3の21の5。午前11時半~午後2時、同5時半~9時。日曜夜定休。(問)0285・43・6063。