外壁全面に白系のタイルが施された新庁舎。晴れれば建物奥に高原山が見える

庁舎内中央吹き抜け部分の木造トラス構造。船底を想起させる

外壁全面に白系のタイルが施された新庁舎。晴れれば建物奥に高原山が見える 庁舎内中央吹き抜け部分の木造トラス構造。船底を想起させる

 【塩谷】玉生の旧玉生中跡地に建設が進められていた町役場新庁舎がこのほど完成した。2階建ての外壁は白系のタイルで覆われ、高原山をバックに映える。内装は町産材がふんだんに使われている上、建物中央吹き抜け部分には三角形が集合した構造の木造トラスを施して「船出」をイメージし、壮大でぬくもりある空間を創出する。10月上旬に外構工事も完了し、町は11月に開庁式を行う予定だ。

◇ほかにもWeb写真館に写真

 新庁舎は鉄筋コンクリート造をメインに一部木造2階建て、延べ床面積4500平方メートル。本体工事費は24億6千万円。内装の壁、床、天井に準不燃処理したスギ、ヒノキ材約208立方メートルを使用した。使用材の95%が町有林からの伐採という。町内で製材、加工、伐採を行う12社・団体で町公共施設木材供給組合を組織し、町産材の供給に当たった。

 建物内は、吹き抜けの天井部分にヒノキ材を逆三角形に接合したトラスが長さ約13メートルにわたって施され、船底を思わせる。アップライトで明るく、両側に執務エリアが配置される。

 エントランスには、町木である高さ約9メートルのヒノキの「シンボルタワー」を設置。タワーは宇都宮大、県、町民が寄付した樹齢80~140年の4本からなる。

 庁舎とともに付属棟(倉庫、495平方メートル)も完成した。総敷地面積は約3万4千平方メートルで、駐車場は220台分。

 開庁式は11月18日に招待者向け、同19日に一般向けとして行う。新庁舎での業務は同6日に開始する。

 現庁舎は2024年度中に検討委員会を設置し利活用を協議する計画だ。