【矢板】特殊詐欺被害を1年間に3回防いだとして、県警は3日、セブン-イレブン矢板富田店のパート店員笹沼恵津子(ささぬまえつこ)さん(59)に「声掛けゴールドマイスター」を委嘱した。
県警によると、同マイスターは、1回目の特殊詐欺被害防止を起点に1年間に3回達成すると委嘱対象になるが、非常にまれ。今回5人目で、コンビニエンスストア業界関係者への委嘱は県内で初めて。
笹沼さんは9月14日、3万円の電子マネー購入を申し出た市内の男性(81)に詐欺被害を疑い、矢板署に通報し、被害を未然に防いだ。2022年12月、今年1月にも、いずれも70代女性の電子マネー購入申し出を不審に思い、同署に通報し被害を防いだ。
同署で行われた交付式で、高木克尚(たかぎかつひさ)県警生活安全部長が委嘱状とバッジ、山根徹(やまねとおる)署長が感謝状をそれぞれ笹沼さんに手渡した。
笹沼さんは「とても光栄です。ただ、特殊詐欺がそんなに多いのかと驚く。コンビニ業界全体で対策を強化してほしい」と話した。
高木部長は「今、コンビニは特殊詐欺の水際対策の最前線。被害者を出さないため頑張っていただき感謝する。シンボリックな存在として今後も協力していただきたい」と述べた。