帝国データバンク宇都宮支店は18日、紙製品卸売業のフェニックス管財(東京都調布市緑ケ丘)が東京地裁立川支部から特別清算開始決定を受けたと発表した。4日付。負債総額は約4億8千万円。
帝国データバンク宇都宮支店によると、フェニックス管財は1997年設立。実質上の本店を栃木市新井町に置き、紙袋やコンテナバッグ、梱包(こんぽう)資材などを扱っていた。栃木市内の石灰製造会社から石灰包装用袋の受注を受けるほか、肥料や化学薬品など幅広い需要に対応し、2017年12月期には売上高約4億9千万円を計上していた。
一方、競合との顧客獲得競争は激しく、新型コロナウイルス禍以降は輸出入に使うコンテナバッグの需要が激減。国内産業の低迷で受注が振るわず売り上げは減少し、資金繰りも悪化した。資金難を金融負債でまかなう運営が続いた結果、債務超過に陥った。22年9月には自力での再建は不可能と判断し、スポンサー企業の協力で存続会社を立ち上げ事業を譲渡。フェニックス管財は清算する方針となった。