スペイン・マドリードで先月開催されたボディービル・フィットネスの国際大会「IFBBアーノルドクラシック・ヨーロッパ」で、宇都宮市中戸祭町の歯科衛生士小倉(おぐら)あれずさん(26)が「ビキニフィットネス部門(158センチ以下級)」で4位に輝いた。県ボディビル・フィットネス連盟によると、県内選手の国際大会出場は約30年ぶり。小倉さんは「3年以内に世界大会で優勝したい」とさらなる高みを目指している。
ビキニフィットネスは、女性らしさを残した筋肉や表情、ポージングなど、健康的な美しさや努力を評価するボディービル競技の一つ。
小倉さんが競技を始めたのは2021年4月。ダイエット目的で上大曽町の整骨院を訪れたところ、院長で同連盟理事の岩崎明史(いわさきあきぶみ)さん(59)から競技を勧められた。「筋トレが楽しくて楽しくて」と週6日、1日2、3時間のペースで練習を続けた。
5カ月後に初挑戦した県フィットネスオープン大会で優勝。その後も各大会で上位の成績を収め、今年9月に市内で開かれた全国大会で2位に輝き、アーノルド大会出場の資格を獲得した。
「出場が夢だった」という同大会ではプレッシャーを感じながらも、「楽しんでやりきれば後悔しない」との思いで日頃の成果をアピール。同階級に出場した各国トップクラスの選手25人の中で4位に選ばれ、同部門では全階級を通して日本人最高位となった。
現在は週3日は歯科衛生士、残る4日はトレーナーとして都内や市内で勤務する。「職場のみんなが応援してくれるのも励み」と感謝し、「父がイラン人で、名前のあれずはペルシャ語で『夢と希望』。名前のような存在になりたい」と話している。