市川さん(中央)らに教わりながらローイングを体験する参加者=19日午前、宇都宮市若草1丁目

 スポーツを始めたい障害者のきっかけをつくろうと、県と県障害者スポーツ協会は19日、「障害者スポーツスクール」を宇都宮市若草1丁目のわかくさアリーナで初めて開いた。障害者23人が参加し、自分に合った競技などを体験した。

 2022年に本県で開催された全国障害者スポーツ大会「いちご一会とちぎ大会」(障スポ)のレガシー(遺産)を継承していくため、スポーツに取り組みたい障害者と関係者をつなぎ、競技者の裾野拡大や競技力向上を図るのが目的。

 参加者は、立ち幅跳びやボール投げなどの体力測定を実施。結果を基に陸上、卓球など取り組みやすい競技について助言を受けたり、実際に体験したりした。

 21年開催の東京パラリンピックのローイング(ボート)競技に出場した市川友美(いちかわともみ)選手(44)が講演し、「今日で一歩を踏み出している。これを次につなげてほしい」と呼びかけた。

 車いすで参加した同市石井町、鈴木千晴(すずきちはる)さん(37)は「大人になってから運動する機会が減っていた。自分の体力も分かって良かった」と話した。

 同スクールは12月10日も開催される。