宇都宮地裁

 那須町で2017年3月、登山講習会中だった大田原高山岳部の生徒7人と教諭1人が死亡した雪崩事故で、業務上過失致死傷罪に問われた男性教諭ら3人の第15回公判が22日、宇都宮地裁(瀧岡俊文(たきおかとしふみ)裁判長)で開かれ、講習会の責任者だった男性教諭(57)の被告人質問を行った。教諭は死亡した8人がいた1班が訓練範囲を逸脱したとの認識を示し、引率した別の教諭(55)について「判断は間違っていた」と述べた。また遺族が被害者参加制度を利用し、被告に「生徒らへの罪悪感はないのか」などと直接質問した。

 他に在宅起訴されたのは死亡した生徒がいた班とは別の班を引率した教諭(60)。公判では雪崩発生の予見可能性や安全な訓練範囲の設定の有無などが争点となっている。