「何があったのか。真実を知りたいと、ずっとずっと思っている」。宇都宮地裁で22日に開かれた那須雪崩事故の公判。愛息を亡くした母親が被告に直接、疑問を投げかけた。緊張、動揺…。渦巻く感情を抱えつつ、事故への思いなどを問うた。被害者参加代理人の弁護士も遺族の思いを代弁し、初公判で謝罪しつつも無罪主張した真意などをただした。うなだれ、うつむき、無言となった被告も。閉廷後、遺族からは「到底納得できない」と被告の答えに不満の声が聞かれた。
地裁の206号法廷。検察官の後ろの席で、淳生(あつき)さん=当時(16)=の母高瀬晶子(たかせあきこ)さん(57)が胸に両手を当て深呼吸し、立ち上がった。視線の先には、1班を引率した男性被告(55)。被害者参加制度を利用し、遺族代表として語気強く質問した。
「何に対する謝罪なのか」。「生徒らへの罪悪感はないのか」。起訴内容を否認する菅又被告に遺族同士で考えた質問をぶつけた。時折、机に手をつき前のめりになった。
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