翔真ちゃんに専用のはかまを着付けるスタッフと母親。2分ほどで完了した=12月中旬、宇都宮市陽東4丁目

 日常的にたんの吸引や人工呼吸器の管理などが必要な医療的ケア児(医ケア児)が負担なく記念撮影できるよう、宇都宮市陽東4丁目のカズサヤ写真館は、脱ぎ着が簡単なはかまやドレスなどの衣装を用いる新たな取り組みを始めた。医ケア児の写真館利用は衣装の脱ぎ着が簡単にはできず、特性の理解といったハードルもあり、保護者が二の足を踏む場合が多い。一方、専用衣装は車イスに乗っていても1分ほどで着替えができ、撮影時の負担が大幅に減る。同館は家族の記念日や七五三、入学など「節目に気軽に利用してほしい」としている。

 「かっこいいよ」「似合っている」。家族やスタッフの声に、緊張気味だった主役の表情が和らいだ。

 今月中旬のカズサヤ写真館。口や体の骨に障害がある医ケア児の宇都宮市、菊地翔真(きくちしょうま)ちゃん(5)が、七五三の撮影に臨んでいた。