帝国データバンク宇都宮支店は12日、貨物運送業の笹沼商事運輸(那須塩原市鍋掛)が宇都宮地裁から破産手続きの開始決定を受けたと発表した。2023年12月27日付。負債総額は約7千万円。
帝国データバンク宇都宮支店によると、笹沼商事運輸は1985年創業、98年設立。受注は大手運送業者の下請けが大半で、県北エリアで生産される衛生用品や建材を輸送していた。
小規模ながら安定した下請け需要で、最盛期は売上高が約8千万円に達したが、東日本大震災以降、不振に陥った。人員整理などを進めたが、車両整備などの資金需要に収入が追い付かず、2014年ごろには支払いの遅延が表面化。新型コロナウイルス感染拡大期には、さらに受注不振が深刻化し、事業継続を断念した。