帝国データバンク宇都宮支店は6日、あん類製造業の池田屋商店(那須烏山市中山)が2月29日に事業停止したと発表した。事後処理を弁護士に一任し、破産手続きの準備に入ったという。負債総額は約3億5千万円。同支店は21日、同社が宇都宮地裁から破産手続きの開始決定を受けたと発表した。11日付。
帝国データバンク宇都宮支店によると、池田屋商店は1956年創業、1966年設立。各種あん類の製造を主力に、大田原市と栃木市ではあん菓子専門店「あん小屋」を運営していた。全国各地に得意先約200社の販路を築き、2019年3月期決算では売上高が約4億1300万円に達した。
一方、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、複数の得意先が廃業。受注減に伴い、売り上げは減少した。さらに原材料の高騰や、不良在庫の処理なども業績を圧迫。菓子店出店で売り上げは回復傾向だったが、人件費や借り入れも負担となり事業存続を断念した。
事業の大半は、グッドライフ(神奈川県藤沢市)が引き継いでいる。