同性婚を認めない民法などの規定を「違憲」とした札幌高裁判決と、同性婚制度の未整備を「違憲状態」とした東京地裁判決があった14日、県内のLGBTQの当事者や家族、理解者(アライ)らでつくる支援団体「S-PEC(エスペック)」の代表女性は「当然の判断。法整備に向けた前進を実感した」と期待を寄せた。

 現行制度ではパートナーの法定相続人になれないなど、同性カップルには多くの不利益があると女性は指摘する。「10年前に比べればLGBTのフレーズを知っている人は増えたが、あるべき権利が保障されないままでいる当事者の生きづらさは変わっていない」と強調する。

 二つの判決を受け、同性同士が結婚できる法整備の実現に期待する。「望む相手と結婚して幸福や安心感を得ることが何の迷惑になるのか。当事者の人権を尊重してほしい。ただそれだけです」と願った。