日光市土沢の日光宇都宮道路土沢インターチェンジ近くの山あいにある「やまなか茶屋」。築280年余りの古民家をほぼそのまま使っている建物が落ち着いた雰囲気で迎えてくれる。
人気メニューは豚丼。店長の高野正基(たかのまさき)さん(51)が発祥の地とされる北海道を趣味のスキーでたびたび訪れるうちに「栃木の高品質の豚肉でうちのお店でも出してみたい」と思ったのが提供のきっかけだ。
豚肉の柔らかい食感は群司牧場(那須塩原市)から仕入れたブランド豚ならでは。また父の孝夫(たかお)さん(87)が北海道の店を食べ歩き、約3年の歳月をかけて研究を重ねたタレのほどよい甘さが絶妙に絡み、ご飯が進む。
かつて東武日光線上今市駅近くでうどん屋を営んでいた一家。母の美千枝(みちえ)さん(82)の実家で空き家だった今の建物に店を移したのは2015年。セットに付いてくるうどんも祖業だけあって、ツルッとした滑らかな喉ごしが心地よい。
モットーは「いつも心と笑顔でおもてなしすること」と話す正基さん。気さくに声をかけてくれる一家3人の人柄にひかれ、地元からも市外からも多くの人が訪れている。
▼メモ 豚丼セットはミニうどん、鉢物、香物、コーヒー付きで1500円、単品1000円▽日光市土沢1072▽営業時間 午前11時~午後3時(ラストオーダー2時半)▽定休日 水、木曜▽(問)0288・30・3305。