ふっくらとしたハンバーグに約1週間かけて煮込んだデミグラスソースが染み込み、ぜいたくな味わいに思わずため息が漏れる。サーモンやサツマイモなど食材の力を存分に生かした前菜は、目で見ても舌で味わっても楽しい。
「斎」のハンバーグランチ(1700円)は絶品だ。ハンバーグのたねは、いずれも国産の牛と豚のひき肉を絶妙な割合で混ぜ合わせ、たっぷりの肉汁を閉じ込めている。
村田亜沙美(むらたあさみ)店長(46)と父の斎(ひとし)シェフ(74)、母の多美子(たみこ)さん(71)の家族3人で営む。斎シェフは赤坂東急ホテルの洋食料理長などを務めた後、51歳で東京都千代田区にレストランを構えた。多美子さんらもホールを担い、1日100人以上が訪れる人気店となった。
多美子さんが壬生町出身だったことなどが縁で昨年12月、一家で埼玉県川越市から町内へ移住。2月2日に店をオープンさせた。
できる限り地元にある食材を使うのがこだわりだ。「素材の力を借りることで、独自の自然な風味や香りが出てくる」と斎シェフ。亜沙美店長は「開店して地元の方々が温かく迎えてくれた。お客さんの顔が分かる距離感のレストランでありたい」と意気込む。
▼メモ 壬生町安塚1178の2。午前11時半~午後3時(ラストオーダーは2時)。火・水曜定休。(問)0282・51・3243。