ボランティアの協力を呼びかける矢野理事長=10日午後、県庁記者クラブ

 能登半島地震の被災地で復興支援に取り組んでいる認定NPO法人「とちぎボランティアネットワーク」(とちぎVネット)は10日、県庁記者クラブで会見を開き、活動状況を報告した。被災地では引き続き手厚い支援が必要として、ボランティアの参加を呼びかけた。

 とちぎVネットは1月下旬から、石川県穴水町を拠点に活動し、数人~10人程度の計20陣のボランティアを派遣。災害廃棄物の片付けや、被災者のニーズの聞き取りなどに当たってきた。

 3月中旬から輪島市町野町でも活動しており、今後は同町に軸足を移す。被害が大きい一方で、市中心部からのアクセスが悪く、多くの人が遠方に避難したことなどもあり、支援を必要とする人の声が届きづらい状況という。

 矢野正広(やのまさひろ)理事長(62)は「ボランティアが少なく、1月1日からほとんど変わっていない」と説明した。

 今月19日からは「第2弾」の派遣を始め、各回10~15人を募集。多くの人に参加してもらえるよう宇都宮市を金曜昼に出発し、日曜夜に戻る日程を組んだ。矢野理事長は「被災地のことを忘れないでほしい」と協力を求めた。