【さくら】河川敷の生態系を守ろうと、環境省指定の特定外来生物「オオキンケイギク」を主とした抜き取り作業が15日、桜の名所として知られる氏家ゆうゆうパークで行われた。宇都宮白楊高の生徒をはじめ、関係機関が合同で実施した。
北米原産のオオキンケイギクは、5~7月に黄色の花を咲かせる。観賞や斜面の緑化で用いられたが、「強靱(きょうじん)で在来の野草を駆逐してしまう」として同省が2006年、特定外来生物に指定した。以降、栽培や販売などが禁止となった。
作業は地元の「うじいえ自然に親しむ会」が主催した。天候に恵まれたこの日、同校生物工学科3年生40人とボランティアの市職員40人など計約80人が参加。参加者はオオキンケイギクを手で抜き取り、約2時間で50リットルサイズのごみ袋約200個分を集めた。
同会の高橋伸拓(たかはしのぶひろ)会長は「市職員の参加人数は過去最多では。担当の部や課以外からも協力があり、大変ありがたい」と話した。
同校3年、関口裕太(せきぐちゆうた)さん(17)は「身近に外来種が生息していて、在来種を追いやるような状況を目の当たりにして驚いた。丈の低いものは根まで取るのが難しかったが、こつをつかんでからははかどった」と汗を拭っていた。