高原山から産出された黒曜石などが展示された会場

 【矢板】市郷土資料館が旧上伊佐野小から泉の複合施設「泉きずな館」に移設され30日、約3年ぶりに再開した。太古に高原山から産出され、石材として関東一円などに広く流通した黒曜石の一群が初めて展示されている。

 高原山産出の91点の黒曜石は、市教委が2006~08年度に行った発掘調査の成果としてメイン展示されている。発掘調査は標高千数百メートルの剣ケ峰と大入道間の一円で行われた。後期旧石器時代(4万年~1万年前)に作られたとみられる黒曜石製のナイフ形石器や槍先(やりさき)に用いた尖頭器(せんとうき)、細石刃などが原始の人々の生活をほうふつさせる。