選挙から一夜明けた10日は早朝から市内の実家に父を訪ね、亡き母の仏壇に手を合わせ、当選を伝えた。「すがすがしい朝だった」。日焼けした顔と対照的な白い歯をのぞかせる。
選挙戦は自民、公明推薦の対立候補を相手に「無所属・市民党」で戦った。8千票以上の大差をつけたが「一瞬たりとも気を抜けない厳しい選挙だった」と振り返る。一日2万歩歩き、時には走り、自公支持、無党派層への浸透も図った。
投票率は52・72%で前回55・59%を下回った。「率直に残念。前回を超えたかった」と悔しがる。
選挙中、街頭で「挑戦する市役所をつくる」と訴えてきた。19年ぶりに戻る市役所で元職員の立場から、法治主義の原則論に徹した「無駄のない」行政運営に取り組むと明言。「管理職にはちょっと厳しく言うかも」。穏やかな口ぶりの中にも妥協しない性格が顔を出す。
公約で掲げた「市民が主役の政治」の実現に向けては市民対話集会や、得意のSNSなどで情報公開を徹底する。「いちごっこ出産・子育て応援給付金の倍増」は来年度開始を目指し、早々に着手するつもりだ。