優秀賞を受賞しパネルと盾を手にする大出社長(右)=21日午後、東京都内

 農業資材メーカーの誠和(下野市柴、大出浩睦(おおでひろのぶ)社長)は24日までに、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する優れた取り組みを表彰する「日本DX大賞2024」のサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)部門で優秀賞を受賞した。

 同大賞は一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会(東京都)が民間企業や自治体を対象に実施する日本最大級のコンテストで、今年で3回目。5部門に計132点の応募があった。

 誠和は佐賀市の清掃工場から排出される二酸化炭素(CO2)を隣接する農業ハウスに取り込んで資源として活用し、CO2の排出を削減する取り組みを発表。工業側と農業側が互いに導入を検討できるビッグデータ化やシミュレーションモデルの作成、それらを制御するソフトウエアの開発などが評価された。

 審査委員会は「自治体の意思決定に重要な示唆を与え、日本のカーボンニュートラル推進に寄与する取り組みとして注目された」と講評。21日に東京都内で行われた表彰式で、大出社長は「経済発展と脱炭素という環境の好循環を各地につくっていきたい」と述べた。