ワイヤにぶら下がって採石場の上を勢いよく降りるジップライン

 【宇都宮】大谷地区の観光周遊拠点「大谷コネクト」が昨年11月に誕生し、今年6月には「大谷の奇岩群と採石産業の文化的景観」が県内で初めて国の重要文化的景観に選ばれる見通しとなった。令和の今、再び脚光を浴びている同地区には近年、体験型観光の民間施設も相次いでオープンしている。夏休みを前に、大谷のレジャースポットなどを紹介する。

◆スリル満点、空中滑走

 大谷町のカネホン採石場にある「ジップラインハヤブサ」は、ワイヤロープに滑車でぶら下がって滑り降りる迫力満点のアトラクションだ。2022年11月にオープンした。

 同所は稼働中の大谷石採掘場としては、唯一の露天掘り。石を切り出してできたむき出しの岩壁は高さ40メートルに及ぶ。

 場内に張ったジップラインのワイヤは長さ200メートル。ヘルメットやハーネスなどの安全装具を着け、20メートルの高低差を一気に降下する。宙に浮いた状態で、壮大な景観の上を移動する約20秒間は、スピード感とスリルに満ちた体験だ。

 運営するカネホンの観光統括マネージャー神宮夕起(じんぐうゆき)さん(43)は「晴天時は那須連山も見える。利用者は関東圏の20~40代が中心で、採掘場見学や大谷石窯のピザ焼き体験とセットで楽しむ人が多い」と話した。

 利用できるのは、体重40~85キロ、身長145~185センチ、10~70歳の人。料金は2500円(入場料含む)。営業は土日祝日(雨天や強風時は中止)。