墳丘を優美に松が彩り「日本一美しい」とも称される大田原市湯津上の国指定史跡侍塚古墳で、松くい虫の被害が深刻化している。5月の市の調査で上下の侍塚古墳に計約180本ある松の約1割に当たる19本が立ち枯れの状態であることを確認した。江戸時代に徳川光圀(とくがわみつくに)の命で発掘調査が行われた貴重な史跡。危機的状況を迎え、地元から「一刻も早く対策を」との声が上がっている。
侍塚古墳は上下二つの前方後方墳の総称で、1951年に国指定史跡となった。約330年前、光圀が指揮した調査は国内初の学術的な発掘調査とされ、このため湯津上は「日本考古学発祥の地」とされる。現在、上侍塚は県が発掘調査している。
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