帝国データバンク宇都宮支店は8日、旅館・ホテル経営の大田原管財(旧那須野ケ原温泉)=大田原市中田原=が宇都宮地裁から特別清算開始命令を受けたと発表した。6月24日付。負債総額は推定2億6千万円。
帝国データバンク宇都宮支店によると、大田原管財は1988年設立。大田原市中田原で温泉旅館「アオキホテル」を運営していた。一般客のほか高校や大学の合宿などで重宝され、集客を得ていたが、新型コロナウイルスの感染拡大で2020年に業績が急速に悪化。年商規模約4千万円とコロナ禍前の3〜4割程度まで落ち込み、採算維持が難しくなったという。
コロナ禍が落ち着き業績回復を目指したが、金融負債の負担が重く、従来の体制での事業運営は困難と断念し、新会社に事業譲渡し再生を目指すことを関係機関の合意で決定した。23年9月からは、事業譲渡された那須野ケ原温泉ホテルが運営している。