宇都宮市中心部のオリオン通りで治安悪化が問題視される中、夏休みや祭りなど人出が増える時季を前に、宇都宮中央署や市、商店街関係者らが警戒を強めている。同通り周辺では2023年、傷害や暴行などを含むトラブルが約100件発生し、今年も増加傾向という。5月には官民合同のパトロールを実施。6月下旬からは店舗前の市道に飲食スペースを設置できる「まちなかオープンカフェ」の営業時間短縮が始まった。同署の担当者は「夏場は路上で過ごす人が増え、トラブルが増える。見せる警戒などで治安改善を図る」と話す。
7月6日午前0時半過ぎ。日付をまたいでも、オリオン通りは仕事帰りの会社員らでにぎわっていた。近くの市道では酒酔い運転の疑いで20代男が現行犯逮捕され、白い車がレッカー移動されていく。県警は毎週末の未明などにパトロールを実施。この夜は同署員6人と機動警察隊のパトカーが出動していた。
同署によると、同通りでは飲食店の出店が相次ぎ、22年末ごろから違法な客引きや酔客のトラブルなどが増加。傷害や恐喝事件などの摘発も相次ぐ。
10日夜には、4月に同通りで複数人と共謀し20代の会社員男性に因縁を付け、暴行してけがをさせた疑いで18歳の男が逮捕された。
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