ハラミ、ハツ、シマチョウ

阿部勇樹さん

ハラミ、ハツ、シマチョウ 阿部勇樹さん

 網で油がしたたり、香ばしい煙が立って、こんがりと焼けていく。オリジナルのタレに浸し頬ばると、独特の食感を味わえる。メニュー表にはハラミ、シマチョウ、コリコリ、ハチノス…。まさに牛ホルモン総勢12種のラインアップだ。オーナーの阿部勇樹(あべゆうき)さん(44)は「これだけそろえている店は、そうないかもしれない」と言う。

 例えば小腸は2種のメニューを用意。マルチョウは筒状の形の内外面をひっくり返し、コテッチャンはそのまま。マルチョウは焼いても油が残りやすい。シマチョウは大腸。客の好みに応じて注文が入る。

 阿部さんもホルモン好き。中でもお気に入りというハツは歯応えはしっかりあり、臭みも少ない。「ホルモンは幅広いお酒に合う」と語る通り、店には肉はもちろん、ホルモン目当ての左党が後を絶たない。

 店にはもう一つの顔がある。午前0時を過ぎると、「深夜食堂あべやん」として営業する。メインは、鶏がらからだしを取った中華ちぢれ麺のラーメン。店は飲食店が集まる「親不孝通り」の一角で、客の要望に応えた。どこか懐かしい味の深夜の一杯は、「罪作り」だ。

 ▼メモ ハラミ1250円、ハツとシマチョウは各750円。ラーメン900円▽大田原市中央1の15の2▽営業時間 午後6時~翌午前2時▽定休日 日曜、第3月曜▽(問)0287・46・5504。