【栃木】旭町の神明宮神幸祭の恒例行事「神輿(みこし)渡御」が21日、市中心部で行われ、重厚感のあるみこしが5年ぶりに蔵の街大通りなどを力強く練り歩いた。
神幸祭は、夏に流行する疫病を鎮めるための祭りで毎年7月に行われる。新型コロナウイルスの影響で昨年までは町内を巡行するなど規模を縮小して実施していた。同神社の大殿、中殿、小殿の3基のみこしのうち1基が街なかに繰り出す。今年は中殿が選ばれた。
午後5時ごろから大通りをみこしが巡行。担ぎ手は27団体から約600人が参加した。おはやしの軽快な音と担ぎ手たちの威勢のよい掛け声が響き、通りは熱気に包まれた。
5歳の息子と訪れた錦町、主婦市村智美(いちむらさとみ)さん(35)は「地元民としてこの日を待ち望んでいた。子どもにも季節の行事を見せたかったのでうれしい」と喜んでいた。神山拓之(かみやまひろゆき)宮司(51)は「担ぎ手による巡行は久しぶり。地域の平和を願っている」と話していた。